日商簿記3級仕訳編
ビジネスに役立つ資格№1の資格である簿記、3級ともなると受験申込者数はおよそ10万人にものぼる人気資格となっている。気になる難易度は合格率50%で難関とはいえないレベルですがそこらへんの易しい資格と一緒だと思うと痛いしっぺ返しが.....
商業高校なんかでは在学中に取得するらしい簿記ですが簿記とは全く触れていない人にとっては道の世界ですよね。
一般的に簿記の知識があると
- 会社の損益計算書や貸借対照表を見る能力が備わる!
- 経営状況がわかるようになる!
- ビジネス、株式投資にも役立つ、何よりも数字に強くなる!
そんな日商簿記3級にチャレンジするこの私は何を隠そう2019年に受験し堂々の不合格となった強者でございます。3級を甘く見たのかそれとも簿記に向いていないのか。
理由はわからないが不合格は不合格、気持ちを新たにチャレンジあるのみ。頑張ります!
必勝合格テキスト
今回リベンジも兼ねてのチャレンジに選んだ参考書が滝沢ななみ先生の書かれた
「スッキリわかる日商簿記3級 第12版」です。
理由については
- Amazonでいちばん売れていること(★★★★の評価) 実績◎!!
- テキストと問題集を一つにしたハイブリットモデル!! 持ち運びやすさ◎!!
- しかも税込み1,100円という安さ!! コスパ◎!!
- 宅建は滝沢ななみ先生で一発合格だったという実績(個人的理由) 信頼度◎‼
そんなわけでこれからこの参考書を使って学習していきます。
また、簿記に欠かせない計算機CASIOやSHARPなどから多く販売されていますが私は前回の受験で使用したSHARP EL-VN82を使います。
選んだ基準は
- 桁数が多いもの(最低でも10桁)
- キーサイズが大きいもの
- キーロールオーバー機能が付いているもの 早打ちの際の打ち間違い防止
- ディスプレイの角度調節ができるもの
これらの基準で計算機を選べばあとはお好きなメーカーでOKでしょう。ただし、関数電卓などは試験会場持ち込み不可となっているのでご注意!!
学習の心得
2021年から試験の施行方法が大きく変わる!!
- 統一試験(ペーパー試験)と自宅で受験できるネット試験を併用!!
- ネット試験は随時受験可能!!
- 従来は120分だった試験時間が60分に短縮されることによる試験問題減(5題から3題)!!
- 問題用紙、計算用紙ともに回収される!!
以上により今までとは勝手が違うため再受験者は心機一転ゼロからのスタートをおすすめします。
合格までのプロセスについて滝沢ななみ先生曰く
1. テキストを読み込む
2. テキストの問題を解く
3. 再度問題をテキストを見ないで解く
4. 別売り予想問題「スッキリうかる日商簿記3級予想問題集」 を解く(60分内で)
試験直前にTAC直前予想模試を解く
これだけで合格できるとおっしゃっています。私は先生を信じてついていきます!!
学習1日目
テキストは全19章CASE1~122で構成されてます。今回は初日ですので第3章CASE16まで学習を進めていきます。
第1章 簿記の基礎
本試験の第1問(配点45点)では仕訳問題が15問ほど出題されています。仕訳編を完璧にして攻略しましょう。
CASE1 簿記とは p.2
簿記とは法人や個人事業主が日々の取引を記録する手段です。
そして、簿記によって得られたデータを元に損益計算書(利益や損失)貸借対照表(会社の財産の状況)を作成することができる。
損益計算書によって税金の計算などができる。
貸借対照表によって会社の経営状態がわかるようになる。
CASE2 関係図 p.4
【資産・負債・資本の関係】【収益・費用の関係】の位置関係をテキストを読み込みしっかりと把握します。簿記の基本となるとても重要な概念なので時間をかけて確実にマスターします。
第2章 商品売買
CASE3
分記法は出題範囲から外れたのでパスします(ラッキー)
CASE4
分記法は出題範囲から外れたのでパスします(ラッキー)
CASE5 仕入 p.15
仕入れ(費用)・売上(収益)・繰越商品(資産)の勘定科目で処理する方法を三分法という!
例
商品を100円で仕入れ(費用増)、現金で支払う場合(資産減)
CASE2の関係図に落とし込む!
(仕入)100 (現金)100
CASE6 売上 p.16
例
商品を100円で売り上げ(収益)、現金で受け取る場合(資産増)
CASE2の関係図に落とし込む!
(現金)100 (売上)100
CASE7 掛け仕入れ(買掛金) p.18
商品の代金を後で支払う、または、後で受け取ることを掛けという。
買う場合は買掛金(負債)
例
商品を100円で仕入れ(仕入増)、代金を掛けで支払う(負債増)
CASE2の関係図に落とし込む!
(仕入) 100 (買掛金)100
買掛金を後で支払った場合(負債減)(資産減)
(買掛金)100 (現金)100
CASE8 掛けで売り上げ(売掛金) p.20
売る場合は売掛金(資産)
例
商品を100円で売り上げ(収益増)、代金を掛けで受け取る(資産増)
CASE2の関係図に落とし込む!
(売掛金)100 (売上)100
売掛金を後で回収した場合(資産減)
(現金)100 (売掛金)100
CASE9 クレジット売り上げ p.22
クレジットで売り上げた時はクレジット売掛金(資産)で処理する。
販売価格から支払手数料を差し引いた額がクレジット売掛金となる。
クレジット会社に支払う手数料は支払手数料(費用)で処理する。
例
商品100円をクレジット売掛金 (資産増)で売り上げ(収益増)、支払手数料は販売代金の2%とする場合(費用増)の場合
(クレジット売掛金)98 (売上)100
(支払手数料)2
クレジット売掛金の代金が入金された時(資産減)
(現金)98 (クレジット売掛金)98
CASE10 返品の処理 p.25
仕入れた商品を何らかの理由で仕入先に返品することを仕入戻しという。
例
掛けで仕入れた商品100円のうち50円を返品する場合
仕入れた時 (仕入)100 (買掛金)100
仕入戻し時 (買掛金)50 (仕入)50
売り上げた商品が何らかの理由で自社に返品されることを売上戻りという。
例
掛けで売り上げた商品100円のうち50円が返品された場合
売り上げた時 (売掛金)100 (売上)100
売上戻り時 (売上)50 (売掛金)50
CASE11 仕入諸掛り p.26
超重要
仕入れた時の運送料や保険料を仕入諸掛りという。また、仕入諸掛りは仕入れ原価に含めて処理する。
※仕入諸掛りを仕入れ原価に含めると当期に売れた商品についてだけ仕入れ勘定として費用とすることができるからです。売れ残りの商品は繰越商品勘定に振り替えられます。(後に学習します。)
例
商品100円を掛けで仕入れ、引き取り運賃10円を現金で支払う場合
(仕入)110 (買掛金) 100
(現金) 10
CASE12 売上諸掛り p.27
売り上げた時の 運送料や保険料を 売上諸掛りという。また、売上諸掛りを自社が負担した時は発送費(費用)として処理する。
例
商品100円を掛けで売り上げ、発送運賃(自社負担)10円を現金で支払う場合
(売掛金)100 (売上)100
(発送費)10 (現金)10
第3章 現金
CASE13 他人振出小切手 p.32
重要
小切手は銀行に持っていくと現金に帰られるものであり、他人が振り出した小切手については現金として取り扱います。
例
商品100円を売り上げ、代金を小切手で受け取った場合
(現金)100 (売上)100
商品100円を他人振出小切手を使って仕入れた場合
(仕入)100 (現金)100
CASE14 帳簿残高と実際有高異なる場合 p.34
超重要
帳簿残高と実際の残高が何らかの理由で違うときは、実際の残高と一致するように修正する。
※現金過不足勘定を使って処理します。難しく感じる人はとても重要な考え方なので理解できるまでテキストを読み込みます。理解できるまで次には進みません。
例.1
帳簿残高は100円であるが実際有高は90円だった場合(帳簿残高>実際有高)
帳簿残高の現金10円減少させて実際有高と一致させるので
(現金過不足)10 (現金)10 となる。
例.2
帳簿残高は100円であるが実際有高は110円だった場合(帳簿残高<実際有高)
帳簿残高を10円増加させて実際有高と一致させるので
(現金)10 (現金過不足)10 となる。
CASE15 現金過不足の原因判明 p.36
超重要
原因が判明したら正しい勘定科目で処理して現金過不足を増減させます。
テストでは現金過不足の一部分が判明した場合は判明した部分だけ仕訳します。
例
CASE14の例.1について原因が判明した場合(通信費10円の記入漏れ)
(通信費)10 (現金過不足)10
CASE14の例.2について原因が判明した場合(売掛金回収10円の記入漏れ)
(現金過不足)10 (売掛金)10
CASE16 現金過不足の原因が決算日まで判明しないとき p38
超重要
決算において行う仕分けを決算整理と言い、現金過不足について雑損(費用)や雑益(収益)として処理します。
例
決算日に借方(左側)の現金過不足10円の原因が不明なので、雑損(費用)として処理する場合
(現金過不足)10 (現金)10
現金過不足(借方)を減らすので貸方に記入、借方を雑損(費用)とする
(雑損)10 (現金過不足)10
例
決算日に貸方(右側)の現金過不足10円の原因が不明なので、雑益(収益)として処理する場合
(現金)10 (現金過不足)10
現金過不足(貸方)を減らすので借方に記入、貸方は増益(収益)とする
(現金過不足)10 (雑益)10
以上1日目終了!!
特にCASE14 15 16 についてはややこしいので何回もテキストを読み込み理解しましょう!!
学習2日目
2日目は第4章CASE17から第6章CASE31まで学習を進めていきます。
第4章 普通預金 定期預金 当座預金 当座借越
CASE17 普通預金 p.42
例
現金(資産)100円を普通預金(資産)口座に預け入れた時の仕訳は
(普通預金)100 (現金)100
CASE18 定期預金 p.43
例
普通預金(資産)100円を定期預金(資産)口座に預け入れた場合
(定期預金)100 (普通預金)100
CASE19 当座預金 p.44
当座預金とは預金を引き出す場合に小切手を使用する口座です。
例
現金(資産)100円を当座預金(資産)に預けた場合
(当座預金)100 (現金)100
CASE20 小切手振出(自己振出) p.45
超重要
自己振出小切手は当座預金(資産)で処理します。他人振出小切手は現金(資産)で処理します。
例
自社が当座預金(資産)から買掛金(負債)100円を支払うために小切手を振り出した場合
(買掛金)100 (当座預金)100
例
自社の売掛金(資産)回収にあたり自己振出小切手100円を受け取った場合
(当座預金)100 (売掛金)100
CASE 21 当座借越 p.47
当座預金(資産)の残高を越えて小切手を振り出すことを当座借越という。銀行と当座借越契約で一定額まで残高を越えて振り出せます。
例
自社が買掛金(負債)100円を支払うために小切手を振り出したが当座預金(資産)残高が50円だった場合。ただし、銀行と200円の当座借越契約を結んでいる。
(買掛金)100 (当座預金)100
CASE22 決算日において当座預金(資産)が貸方残高(右側)にある時 p.49
超重要
当座預金(資産)が貸方(右側)にあるということは負債を意味しているので決算日に当座借越(負債)に振り替えます。 ※当座借越ではなく借入金(負債)の場合もあります。
例.1
決算日において当座預金(資産)50円が貸方残高(右側)にある場合
(当座預金)50 (当座借越)50
当座借越(負債)に振り替え後、翌期首に前期の決算日で行った仕訳の逆仕訳をすることを再振替仕訳という。
例.2
翌期首なので例.1の再振替仕訳をする場合
(当座借越)50 (当座預金)50
CASE22についても何度もテキストを読み込んで完璧に覚えましょう!!
第5章 小口現金
CASE23 小口現金の前渡し p.54
便宜上、会社の各部署や各課に現金を前渡しする現金を小口現金(資産)という。
例
小口現金(資産)100円を小切手を振り出して小口現金係に前渡しする場合
(小口現金)100 (当座預金)100
CASE24 小口現金係が小口現金(資産)を使って支払った場合 p.56
小口現金係が小口現金で支払いを澄ましたとしても各部署、各課である小口現金係は帳簿に仕訳するわけではないので何もしません。あくまでも仕訳するのは小口現金係から報告を受ける会計係(経理部)になります。
CASE25 会計係が小口現金係から報告を受けた時 p.57
会計係は報告を受けるとその仕訳をおこないます。
例
小口現金係より文房具代(消耗品費)100円お茶菓子代(雑費)150円の小口現金(資産)の支払い報告を受けた場合
(消耗品費)100 (小口現金)250
(雑費)150
CASE26 会計係が小口現金を補給した場合 p.58
小口現金(資産)を補給する場合は資産の増加で処理するので支払った分だけ小口現金(資産)を増加させます
例
CASE25の小口現金(資産)を小切手を振り出して補給する場合
(小口現金)250 (当座預金)250
重要
報告当日に小口現金の補給をする場合などは同時仕訳をします。
例
CASE25の同時仕訳
① 支払い時 (消耗品費)100 (小口現金)250
(雑費)150
+
②報告時 (小口現金)250 (当座預金)250
①+②同時仕訳 (消耗品費)100 (当座預金)250
(雑費)150
以上のように同時仕訳は小口現金を相殺する形となります。
第6章 手形と電子記録債権
CASE27 約束手形の振出 p.62
一定の日に支払う約束をした証券を約束手形という。支払手形(負債)と受取手形(資産)がある。
例
商品100円を仕入れ、代金は支払手形(負債)を振り出して支払う場合
(仕入)100 (支払手形)100
支払手形(負債)の代金を当座預金から支払った場合
(支払手形)100 (当座預金)100
CASE28 約束手形の受け取り p.64
例
商品100円を売り上げ、代金は受取手形(資産)で受け取った場合
(受取手形)100 (売上)100
受取手形(資産)の代金を当座預金(資産)に振り込まれた場合
(当座預金)100 (受取手形)100
CASE29 電子記録債権 p.66
電子記録債権は電子債権記録機関が管理する記録原簿に必要事項を登録することによって権利が発生します。電子記録債権(資産)、電子記録債務(負債)で処理します。
CASE30 電子記録債権(債務)が発生した場合 p.67
例 自社の電子記録債権(債務)の発生
買掛金(負債)100円の支払いを電子債権記録機関に登録して権利を発生させる場合
自社 (買掛金)100 (電子記録債務)100
取引会社 (電子記録債権)100 (売掛金)100
CASE31 電子記録債権(債務)が消滅した場合 p.68
自社の電子記録債務(負債)100円を当座預金から支払った場合
自社 (電子記録債務)100 (当座預金)100
取引会社 (当座預金)100 (電子記録債権)100
以上2日目終了!!
解りづらい点はテキストをじっくり読み込もう!!
学習3日目
3日目は第7章CASE32から第8章CASE56まで進めていきます。
第7章 貸付金・借入金、手形貸付金・手形借入金
CASE32 貸付金 p.72
貸付金(資産)で処理
例
自社がA社に現金100円を貸し付けた場合
(貸付金)100 (現金)100
CASE33 貸付金の返金 p.73
受け取る利息は受取利息(収益)で処理
例
貸付金(資産)100円が利息10円とともに返済された場合
(現金)110 (貸付金)100
(受取利息)10
CASE34 借入金 p.74
借入金(負債)で処理
例
自社がA社から現金100円を借り入れた場合
(現金)100 (借入金)100
CASE35 借入金の返済 p.75
支払う利息は支払利息(費用)で処理
例
自社はA社に借入金100円とともに利息2%借入期間6ヵ月を現金で支払った場合
利息=借入金×年利(%)×借入期間/12か月
支払利息=100×2%×6/12=2×1/2=1
(借入金)100 (現金)101
(支払利息)1
CASE36 手形貸付金 p.76
お金を貸し付け、手形を受け取った場合は手形貸付金(資産)で処理
例
自社はA社に現金100円を貸し付け約束手形を受け取った場合
(手形貸付金)100 (現金)100
CASE37 手形借入金 p.77
お金を借り入れ、手形を渡した場合は手形借入金(負債)で処理
例
自社はA社から現金100円を借り入れ、約束手形を渡した場合
(現金)100 (手形借入金)100
第8章 その他の債権債務
CASE38 未払金 p.80
商品以外のものを後払いで購入した時は未払金(負債)で処理
※商品の場合は買掛金(負債)(混同しないように!)
例
自社はA社から建物(資産)を100円で購入し、代金は後払いにした場合
(建物)100 (未払金)100
未払金(負債)を支払った場合
(未払金)100 (現金)100
CASE39 未収入金 p.82
商品以外のものを売って代金は後で受け取る場合未収入金(資産)で処理
※商品の場合は売掛金(資産) (混同しないように!)
例
自社はA社に建物(資産)を100円で売却して、代金は後払いとした場合
(未収入金)100 (建物)100
未収入金(資産)100円を回収した場合
(現金)100 (未収入金)100
CASE40 前払金 p.84
内金を支払った場合は後で商品を受け取ることができるため前払金(資産)で処理
例
自社はA社に商品100円を注文し、内金として10円支払った場合
(前払金)10 (現金)10
CASE41 商品を受け取った時の前払金(資産)の処理 p.85
後日商品を受け取ったら前払金(資産)の減少として処理
商品が納品されてはじめて仕入とする
例
自社は商品100円を受け取り、前払金(資産)を差し引いた残額を掛けとした場合
(仕入)100 (前払金)10
(買掛金)90
CASE42 前受金 p.86
内金を受け取った場合は後で商品を渡さなければならないため前受金(負債)で処理
例
自社はA社に商品100円の注文を受け、内金として前受金(負債)10円を受け取った場合
(現金)10 (前受金)10
CASE43 商品を納品した時の前受金(負債)の処理 p.87
商品を納品してはじめて売上となる
例
自社はA社に商品100円を納品し、前受金(負債)10円を差し引いた代金を掛けとした場合
(前受金)10 (売上)100
(売掛金)90
CASE44 仮払金 p.88
電車代などの交通費や宿泊費などの概算額を前渡しした時は仮払金(資産)として処理
※仮払金は資産である現金を社員に対して渡しただけなので支払報告を受けるまでは資産と考えましょう。
例
社員にの出張のための旅費交通費の概算額100円を現金で前渡しした場合
(仮払金)100 (現金)100
CASE45 仮払金の金額が確定した時 p.89
仮払金(資産)に該当する勘定科目に振り替える
例
社員が出張から戻り旅費交通費(費用)70円の報告と残金30円を受け取った場合
(旅費交通費)70 (仮払金)100
(現金)30
CASE46 仮受金 p.90
内容不明の入金があった場合は仮受金(負債)として処理
※仮受金は内容不明のお金を一時的に預かっているだけなので後から返さなければならないので負債と考えましょう
入金は当座預金の増加で処理
例
出張中の社員から当座預金に100円の入金があったが、内容はまだ不明な場合
(当座預金)100 (仮受金)100
CASE47 仮受金の内容が分かった時 p.91
例
社員が出張から戻り、当座預金への入金100円は売掛金(資産)の回収であったと判明した場合
(仮受金)100 (売掛金)100
CASE48 立替金(仕入諸掛り) p.92
超重要
取引会社A社負担の仕入れ諸掛りを自社が立て替える場合は立替金(資産)で処理
例
自社はA社より商品100円を仕入れ、代金は掛けとし、引き取り運賃(先方負担)10円を立て替えた場合
(仕入)100 (買掛金)100
(立替金)10 (現金)10
CASE49 立替金(売上諸掛り) p.94
売上諸掛りが自社負担であれば発送費(費用)で処理する。他社負担であれば立替金(資産)で処理する
例
自社はA社に商品100円を売り上げ代金は掛けとした。発送運賃(A社負担)10円を立て替えた場合
(売掛金)100 (売上)100
(立替金)10 (現金)10
CASE50 立替金(従業員の立替) p.96
重要
従業員が支払うべき金額を会社が立て替えたときは従業員立替金(資産)で処理
例
自社は従業員負担である生命保険料100円を立て替えた場合
(従業員立替金)100 (現金)100
CASE51 給与支払 p.97
社員に給料を支払ったときは給料(費用)で処理
例
社員に支払う給料(費用)500円のうち立替金(資産)100円を差し引いて支給する場合
(給料)500 (現金)400
(従業員立替金)100
CASE52 預り金 p.98
重要
源泉徴収税額など会社が一時的に従業員から預かっているお金は預り金(負債)で処理
例
給料500円のうち、源泉徴収額100円を差し引いて支給する場合
(給料)500 (現金)400
(預り金)100
CASE53 預り金を支払った場合 p.99
預り金(負債)である源泉徴収税額を納付した時は預り金(負債)も減少で処理
例
預り金(負債)の源泉徴収税額100円を税務署に納付した場合
(預り金)100 (現金)100
CASE54 受取商品券 p.100
自治体が発行した商品券を受け取った時は受取商品券(資産)で処理
例
自社は商品150円を売り上げ自治体が発行した商品券100円と現金50円を受け取った場合
(受取商品券)100 (売上)150
(現金)50
CASE55 受取商品券の現金化 p.101
商品券を現金化した時は受取商品券(資産)の減少で処理
例
自社は自治体の発行した商品券100円を現金化した場合
(現金)100 (受取商品券)100
CASE56 差入保証金 p.102
退去時に返却される敷金や保証金は差入保証金(資産)で処理
例
自社は店舗を借りる際、敷金100円を支払った場合
(差入保証金)100 (現金)100
退去時、敷金100円が返却された場合
(現金)100 (差入保証金)100
CASE38からCASE47は混同しやすいので整理しましょう。
未払金(負債) | 前払金(資産) | 仮払金(資産) |
未収入金(資産) | 前受金(負債) | 仮受金(負債) |
今日はここまでです。お疲れ様です!
学習4日目
4日目は第9章CASE 57から第11章CASE70まで進めていきます。
第9章 その他の費用
CASE57 消耗品費 p.108
ティッシュやコピー用紙などは消耗品費(費用)で処理
例
自社がコピー用紙100円を購入した場合
(消耗品費)100 (現金)100
CASE58 通信費 p.109
切手やはがきは通信費(費用)で処理
例
自社が切手100円を購入した場合
(通信費)100 (現金)100
CASE59 租税公課 p.110
収入印紙、固定資産税、自動車税などの費用は租税公課(費用)で処理
例
自社ビルの固定資産税100円を納付した場合
(租税公課)100 (現金)100
CASE60 貯蔵品 p.111
切手やはがき、収収入印紙などが決算日まで使わずに残っているときは貯蔵品(資産)に振り替える
例
決算日において切手100円と収入印紙200円が残っている場合
(貯蔵品)300 (通信費)100
(租税公課)200
決算整理後の再振替仕訳(翌期首に決算日に行った仕訳の逆仕訳)
(通信費)100 (貯蔵品)300
(租税公課)200
CASE61 法定福利費 p.113
従業員の社会保険料(会社負担分)を納付したときは法定福利費(費用)で処理
例
自社は従業員の健康保険料と厚生年金保険料について会社負担分100円を納付した場合
(法定福利費)100 (現金)100
給与支払時は従業員負担分を預り金(負債)または社会保険料預り金(負債)で処理
例
給料500円のうち従業員の健康保険料と厚生年金保険料の従業員負担分100円を控除した残額を普通預金口座へ支払った場合
(給料)500 (社会保険料預り金)100
(普通預金)400
会社負担分100円と従業員負担分100円を合わせて納付した場合
(法定福利費)100 (現金)200
(社会保険料預り金)100
第10章 貸倒れと貸倒引当金
CASE62 貸倒れ p.120
売掛金や受取手形が回収できないことを貸倒れという。
当期に発生した分を貸倒損失(費用)として処理
例
A社が倒産し、売掛金100円が貸し倒れた場合
(貸倒損失)100 (売掛金)100
CASE63 貸倒引当金 p.122
超重要
貸倒れに備えた金額を貸倒引当金という
貸倒引当金=売掛金、受取手形の期末残高×貸倒設定率(%)
貸倒引当金は資産のマイナスを意味するので貸方の方に記入しする
借方は貸倒引当金繰入(費用)として処理
例
決算日において、売掛金の期末残高500円について2%の貸倒引当金を設定する
貸倒引当金=500×2%=10
(貸倒引当金繰入)10 (貸倒引当金)10
CASE64 前期以前に発生した貸し倒れたときの仕訳 p.125
貸倒引当金を取り崩してから貸倒損失を設定する。
※当期の貸し倒れについては全額貸倒損失(費用)で処理
例
A社が倒産し、売掛金100円が貸し倒れた。貸倒引当金の残高は10円とする。
(貸倒引当金)10 (売掛金)100
(貸倒損失)90
CASE65 前期の貸倒の処理を当期に回収した時の仕訳 p.127
前期以前に貸倒処理した売掛金が当期に回収できた時は償却債権取立益(収益)で処理
例
前期に貸倒処理したA社の売掛金100円を現金で回収した場合
(現金)100 (償却債権取立益)100
第11章 有形固定資産と減価償却
CASE66 固定資産 p.130
建物や土地などを固定資産という。このうち建物や備品を有形固定資産といって建物、土地、備品、車両運搬具などがある。
※取得にかかった費用は取得原価に含める
例
自社は建物1000円を購入し、代金は月末払い、なお、登記料100円と仲介料50円を現金で支払った場合
(建物)1150 (未払金)1000
(現金)150
CASE 決算日における固定資産の処理(1) p.133
超重要
固定資産の価値の減少分を費用と考え減価償却費(費用)で処理、貸方は資産のマイナスを意味する減価償却累計額で処理
減価償却費=(取得原価-残存価額)/耐用年数
例
当期に購入した建物1000円について減価償却を行う。減価償却方法は定額法(耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%)による。
減価償却費=(1000-100)/30=30
よって
(減価償却費)30 (減価償却累計額)30
CASE68 決算日における固定資産の処理 (2) p.137
期中において取得した固定資産の減価償却費は月割りで計算する
例
決算において12月に購入した建物1000円の減価償却を行う。、なお、耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%とする。
CASE67より一年分の減価償却費は30
当期分は12月取得なので4か月分
よって
当期分30×4/12=10となる。
(減価償却費)10 (減価償却累計額)10
CASE69 固定資産の売却 p.139
超重要
固定資産の売却時は取得原価と減価償却累計額を減らす。また、売却価額と帳簿価額との差額で固定資産売却益(収益)か固定資産売却損(費用)で処理
例
自社は備品(取得価額1000円、減価償却累計額100)を500円で売却し、代金は月末に受け取る場合
帳簿価額=1000-100=900
900-500で固定資産売却損400となる
(未収入金)500 (備品)1000
(減価償却累計額)100
(固定資産売却損)400
CASE70 期中に固定資産を売却した時 p.142
超重要
当期に使った分の減価償却費を月割りにする(期末であれば一年分の減価償却費を計上する)
例
6年の1月に2年4月に購入したトラック(取得価額900円、期首の減価償却累計額540円残存価額は0、耐用年数5年)を200円にて売却。代金は月末に受け取る場合
当期の減価償却費は(900-残存価額0)/耐用年数5なので180となる
月割りにすると180×10か月/12か月なので150となる。
よって帳簿価額は900-540-150=210となり固定資産売却損10となる
(減価償却累計額)540 (車両運搬具)900
(未収入金)200
(減価償却費)150
(固定資産売却損)10
今日はここまでです。お疲れ様でした。
学習5日目
5日目は第12章CASE71から第14章CASE89まで進めていきます。ここまでで仕訳編は終了となります。
第12章 株式の発行、剰余金の配当と処分
CASE71 株式会社 p.146
株式を発行することにより、資金を集めて営む企業形態を株式会社という
出資した人を株主という
会社の経営は取締役が行う
CASE72 株式の発行 p.148
株式を発行した時は原則、払込金額の全額を資本金(資本)として処理
例
自社は一株10円の株式を100株発行し、払込金額は普通預金とした場合
(普通預金)1000 (資本金)1000
CASE73 増資 p149
新株を発行することを増資という。原則、払込金額の全額を資本金(資本)として処理
例
増資のため新たに株式20株を一株10円で発行して払込金額を当座預金とした場合
(当座預金)200 (資本金)200
CASE74 当期純利益 p.150
収益から費用を差し引いたものを計算して当期純利益または当期純損失となる
純利益の場合は資本の増加として処理(貸方)損益勘定とする
純損失の場合は資本の減少として処理(借方) 損益勘定とする
決算においては損益勘定から繰越利益剰余金という資本(純資産)の勘定の貸方に振り替える
例
自社は決算において当期純利益100円を計上した場合
(損益)100 (繰越利益剰余金)100
自社は決算において当期純損失100円を計上した場合
(繰越利益剰余金)100 (損益)100
CASE75 剰余金の配当、処分 p.152
株主に対する配当を剰余金の配当という
配当以外に使う場合は剰余金の処分という
会社法に基づき積み立てられる剰余金を利益準備金(資本)という
剰余金の配当や処分が決まったら繰越利益剰余金から各勘定科目に振り替える
超重要
配当金については支払は後日であるため未払配当金(負債)で処理
例
自社の繰越利益剰余金1000円のうち株主配当金500円、利益準備金100円とする。
(繰越利益剰余金)600 (未払配当金)500
(利益準備金)100
配当金を支払った場合
(未払配当金)500 (現金)500
第13章 法人税と消費税
CASE76 法人税の中間報告、納付 p.158
支払う法人税・住民税・事業税は法人税等(法人税、住民税及び事業税)として処理
会期の途中で半年分の概算額を中間申告といい納付しなければならない。
概算額であるので仮払法人税等(資産)として処理
例
自社は法人税の中間納付を税額100円を小切手を振り出して納付した場合
(仮払法人税等)100 (当座預金)100
CASE77 法人税の確定 p.160
法人税が確定したら仮払法人税等を 法人税等 (法人税、住民税及び事業税) に振り替える
確定した法人税額と仮払法人税等の差額は未払法人税等(負債)で処理
例
法人税等が210円と計上された。また中間納付額100円を差し引いた金額を未払分として計上した場合
(法人税等)210 (仮払法人税等)100
(未払法人税等)110
未払法人税等を納付した場合
(未払法人税等)110 (現金)110
CASE78 消費税の支払い p.162
商品を仕入れた時は仕入れ価額にいれずに仮払消費税(資産)として処理
※仮払消費税が資産なのは商品を売った時にお客から消費税をもらうので資産と考える
例
自社はA社より商品110円(税込み)を仕入れた場合 (消費税率10%)
(仕入)100 (現金)110
(仮払消費税)10
CASE79 消費税の受取 p.164
消費税を受け取ったときは仮受消費税(負債)として処理
例
商品330円(税込み)を現金で売り上げた場合 (消費税率10% )
(現金)330 (売上)300
(仮受消費税)30
CASE80 決算時の消費税 p.166
仮払消費税と仮受消費税を相殺して未払消費税(負債)として処理
例
決算につき、仮払消費税10円と仮受消費税30円を相殺し、納付額を確定する
(仮受消費税)30 (仮払消費税)10
(未払消費税)20
消費税を納付した場合
(未払消費税)20 (現金)20
第14章 費用・収益の前払い・前受けと未払い・未収、訂正仕訳
CASE81 費用の前払い p.172
家賃を支払った(費用を前払い)ときの仕訳は支払家賃(費用)で処理
例
11月に事務所の家賃120円(1年分)を小切手を振り出して支払った場合
(支払家賃)120 (当座預金)120
CASE82 決算日の処理(費用の前払い) p.173
CASE81では当期分の家賃は11月,12月,1月,2月,3月分の5か月分なので7か月分減らします。
当期分は
(支払家賃)50 (当座預金)50
決算において次期分の費用を当期に前払いしている分を借方、前払費用(資産)で処理します。
(前払家賃)70 (支払家賃)70
翌期首に再振替仕訳をすると
(支払家賃)70 (前払家賃)70
となり、当期になり費用として処理できます。
CASE83 費用の未払い p.176
例
12月に銀行からお金600円を借り入れた場合(年利2%、借入期間1年、利息は返済時)
(現金)600 (借入金)600
CASE84 決算日の処理(費用の未払い) p.177
借入金の利息は返済時に支払うので費用として計上していないので当期分の12月、1月、2月、3月分の利息を計上します。借方を支払利息(費用)貸方を未払利息(負債)で処理
例
CASE83について当期分の利息を未払い処理する。
当期の支払利息(費用)は600×2%×(4/12)=4円
(支払利息)4 (未払利息)4
翌期首に再振替仕訳をすると
(未払利息)4 (支払利息)4
CASE85 収益の前受け p.179
土地を貸して地代を受け取ったときは受取地代(収益)として処理
例
1月にA社に土地を貸し地代240円(1年分)を小切手で受け取った場合
(現金)240 (受取地代)240
CASE86 決算日の処理(収益の前受け) p.180
CASE85の次期分の地代を前受け処理する。当期に前受けしているので貸方に前受収益(負債)として処理
時期の受取地代=240×(9/12)=180
よって
(受取地代)180 (前受地代)180
翌期首に再振替仕訳をすると
(前受地代)180 (受取地代)180
CASE87 収益の未収 p.182
お金を貸したときは現金(資産)が減少し貸付金(資産)が増加
例
2月にA社に貸付期間1年、年利3%利息は返済時で800円を貸し付けた場合
(貸付金)800 (現金)800
CASE88 決算日の処理(収益の未収) p.183
CASE87について当期分の利息(2月、3月分)を受取利息(収益)として処理
次期に受け取ることができるため借方は未収収益(資産)で処理
当期の受取利息=800×3%×(2/12)=4円
(未収利息)4 (受取利息)4
翌期首に再振替仕訳をすると
(受取利息)4 (未収利息)4
CASE89 訂正仕訳 p.185
例
仕入先の買掛金100円を現金で支払ったときに借方科目を仕入と仕訳した場合の訂正仕訳
①正しい仕訳 (買掛金)100 (現金)100
②誤った仕訳 (仕入)100 (現金)100
➂誤った仕訳の逆仕訳 (現金)100 (仕入)100
①+②
(買掛金)100 (現金)100
(現金)100 (仕入)100
よって訂正仕訳は
(買掛金)100 (仕入)100
以上で仕訳についての学習は終了です。自信のない項目は繰り返し問題を解いて理解を深めていきましょう。
つぎは帳簿編で学習していきます。
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